ぺんぎんさんは怠け者

ぺんぎんさんがなんとなく日常で思ったことを長文で発信する為の場です

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なろうと侮るなかれ ぺんぎんオススメタイトル集

実はなろうのファン

 小説家になろうはご存じの通り小説投稿サイトである.馬鹿にする人もいるが,なんだかんだでみんな読んでると思っている.なぜなら2017年の日本のアクセス数ランキングの上位に位置しているからだ.https://retu27.com/similar_web2.html

 これはかなり驚きの順位で食べログやDMMなどよりもアクセス数が多いらしい.インターネットメディアの時代になって,これからもどんどん動画や写真,マンガなどビジュアルなものが多くなっていくとは思うが,まだまだ文字という媒体が力を持っていることの証拠な気がして僕は少しうれしい.

僕がなろうを推す理由

 さて,かくいう僕はなろう読者である.昔なんか書いていた記憶もないではないが創作っていつも黒歴史なので考えないこととする.

 僕がなろうを推す理由の最大は無料だからである.ケチなだけじゃねーかとブラウザバックを押そうとした君はちょっと待ってほしい.例えば君がなにか小説を買ったとして,最初の一章を読んで面白くなかったらどうする?多くの人は買ってしまったからにはもったいないし,最後まで読んでみる判断をする(これをサンクスコストバイアスと呼ぶ).そうすると限りある時間をその面白くない作品に費やしてしまうことになる.広告代理店のパッケージングによってどの本もだいたい面白そうに宣伝される.そんな中で本当に良い本だけを選び取れるだろうか.少なくとも僕にはできない.インターネットの発展でこの後やるように誰かのオススメというのが知れるのでそれを参考にするのは一つの手かもしれないが,私以外私じゃないので最終的には自分が好きな作品は自分で発掘するしかない.その一番の方法を僕はたくさん読むことだと思っている.たくさん読むにはなるべくお金を書けないこと(お金持ちはモーマンタイ),そして損切りを早くすることだ.その点でフィクションを読むのには小説投稿サイトが最も良いと個人的に考えている.小説以外のビジネス書とかも読むならKindle Unlimitedがいいよね*1

 先日友人と話したが,近年は作品の質が上がっている.これは良い作品を享受した世代がそれを踏まえていろんな工夫をして作品を作っているからだと彼は言っていた.なろうというのはかなりこれに寄与していると僕は見ている.なろうで売れるのに必須なのはオリジナル性だと思う.テンプレがあるんだけどそれのどこをひねるかという思考実験の場になっている気がする.

 個人的には発掘要素が快感になっているのもある.なんとなく流れてきたものを読んで面白くて追っていたら書籍化したとか,全然ランキングで評価されてないけどめちゃくちゃ面白いとかそういうのを見つけたときの興奮が病みつきになっている.

僕のオススメ

 前置きが長くなったが,オススメを紹介していきたい.僕の趣味嗜好として,主人公が苦しむものが大好き.苦しんで苦しんで苦しんだうえで報われたり,報われなかったりしてほしい.俺TUEEEとかチートスキルでとかはもう最初から論外になっているのでそういうのがお好きな人の参考にはならないことをご承知おきください.

 僕が検索するのはだいたいこんな感じ

 毎回ハーレムは除外するか迷うんだけど,悪いハーレムと良いハーレムがあるからなぁ…….タグに書いてある奴は大体地雷なんだけどたまにいいやつもあるから困りものだね.

カルマの塔

kakuyomu.jp

 完結済.これだけなろうを推しておいて最初にお勧めするのはカクヨムっていう…….あぁ,まって,ちゃんと理由があるんです!もともとカルマの塔はなろうで連載されてて完結までしたのですが,かなりエグい内容(殺人を始めもろもろ)が多かったためかBANを食らって現在はカクヨムに移転したという経緯です.

 さて,カルマの塔は割と典型的な奴隷の成り上がりの話.一番に推している理由としては熱くなれるところ.戦記として敵がたくさん出てくるのだが,それがとてつもなく魅力的.そのキャラ一人で物語ができる作りこみだと思った.

 巨星と呼ばれる先代に大きな壁,同期の天才たち,そして新星.それらとしのぎを削って覇権を争うところが最高.もはやスポ魂に近い.その表現もまたクール.途中で挟まれるヒロインの話もめちゃくちゃ良い.オマケじゃない.反逆のルルーシュとか好きな人は絶対好き.

ぺんぎんさんイチ押し.

セブンス

 完結済.いいハーレムの例.いいハーレムっていうのはいいハーレムって意味じゃなくって僕が好きなハーレムっていう意味です.なんのことっちゃ.

 全体として話が良くできている.盛り上げるところ,笑いを取るところ,一息つくところとバランスが良い.ヒロインがたくさん出て来て,次々と嫁になります.ちょっとキレそうになるけど,安心してほしいのはこれが元でめちゃくちゃ苦労する.ハーレム内でギスギスの対立が起こり,その火消しで苦労する主人公が面白い.主人公が友人にも同じ思いをさせようと友人のハーレムを作ったのも良かった.数年前,はがないをはじめとして流行った残念系ヒロインを地でいく感じが世代的にマッチしたというのもある.

 忘れちゃいけないのが主人公の宝珠には先代のおじいちゃんたちが入っており,助言をくれたり力を貸してくれる.この7人の先代たちの活躍の場がそれぞれ用意されているところも見どころ.

戦国小町苦労譚

 連載中.最近読んでるけど,なにしろ情報量がすごい.これを読むだけで農業についての知識がぽんぽん入る.なんというか物語にそったwikipediaを読んでる感覚.知的好奇心が満たされるのでそういうのが好きな人は良いと思う.

 歴史のIFとしてもすごく面白い.ちょっと現代チート感(品種改良済の植物持ち込み,本やスマホの知識媒体持ち込み)はあるけど戦国時代から時代を超加速させているところが熱い.ご都合主義はちょっと目をつむってあげてほしい.

セブンスターズの印刻使い

 連載中.続きが読みたいので先生お忙しいところ恐縮ですがお願いします.

 これすごいのは全く最初から書いてないんだよね.普通になろうは素人小説の集まりなので,基本的には転生して(これによって前の話を書かなくて済むのがミソ)そっから話が始まるのだが,これはセブンスターズとしての話を一個終わらせた後の話.これがなかなか捨てられるものじゃない.きっと作者はこのセブンスターズの話を最初から書くことができるくらい設定や物語を作っているんだけどそれを書かずにあえてその後から書いている.

 良い小説は如何に設定を捨てたかである.って聞いたことがあるんだけど物語を丸々一本捨てる度量に感服.あとは主人公が毎回血反吐吐きながらギリギリで戦ってるのが個人的に性癖です.

毒舌少女のために帰宅部辞めました

 完結済.え,これなろうなの?ってクオリティ.なろうあるあるよりもラノベあるあるの方が当てはまるので多分ラノベが好きでラノベ書いてて,投稿した先がなろうだったんじゃないか説.

 近いものだと俺ガイル.ひねくれた主人公とひねくれたヒロインの恋愛物語.小物語りをつくって,その数珠繋ぎでストーリー展開をするところとか小説をわかって作ってる.最後がかなり急展開なのはご愛敬だが,あそこを書きたかったんだろうなぁって思う.そういうのが許されるのがなろうのいいところだよね.

シャングリラ・フロンティア〜クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす〜

 連載中.何がすごいって君,何個ゲーム*2考えてるのよっていう.そしてそのゲーム一つ一つにちゃんと設定があって,メインのゲームのシャングリラ・フロンティアも設定祭り.モンスター一つ,アイテム一つにどれだけ設定が思い浮かぶんだこの人…….

 文体は結構やっつけな感じがあって読みづらい点はあるかもしれないが,まぁ主人公の一人称視点として,主人公が主人公だけにこういうことになっているような気がする.キャラクターも良い.仲間(っていうか悪友)の個性が良く出ている.そのキャラにちゃんと見せ場を作っているのもポイント高い.

少年Z

 完結済.言い回しの癖が強いので万人にはお勧めできないが,この髙田電卜節が刺さる人には刺さるだろう.この人読んだあたりからだんだん面白くて完結した作品の作者を気にして読むようになったね.高田先生,また長編やって.

 パニックもの,ゾンビものはあまりなろうではメジャーではないのだがこれはとてつもなくよくできている.設定からガチのサバイバルからかなり作者が勉強なさっていることが感じられる.

 本当に読んでほしいのでネタバレはしないが,個人的には終わり方も完璧.

特に説明はないし,特に有名でもないと思うけど面白いよ

有名だから特に説明はないけど安定して面白いよ

最後に

 僕のオススメで読んだら感想が聞けたら嬉しいです!!!

TwitterのDMでもここのコメント欄でもお待ちしています

*1:逆にサンクスコストバイアスで本を読むようになるところもいい.

*2:全部クソゲーです.